エクステリアに「緑があるといいなぁ」「気に入った花木を植えて愛着の持てる空間にしたい」「季節を感じたい」と思う方は多くいらっしゃると思います。
また、コンクリートや石材を多く使うエクステリアは無機質になりがちです。
そんな時、植栽があれば、色あいが豊かになり、見た目にも風や光を感じることができます。
植栽が入ることで、無機質な印象がやわらぎ、外構全体がナチュラルな雰囲気になるのです。
少しのスペースでも緑を取り入れることで印象がぐっと良くなります。
植栽スペースを確保するために設置されるのが、植栽桝(しょくさいます)です。
植栽桝は、外構や庭づくりの際に、植木を植えるために設けられた土のスペース(枡状の部分)のことを指します。
コンクリートやタイルなどの舗装に囲まれた中に、土のスペースを設けて樹木を植えることで、外構全体に自然のやわらかさや彩りをプラスしてくれます。
今回のコラムでは、植栽桝がどんなものなのか、その機能の特徴やデザインの工夫などをご紹介したいと思います。
エクステリアづくりの参考にしていただけたら嬉しいです。








植栽については、こちらのコラムもご覧ください。
配置のポイント~どこに設置するかで印象が変わる~
植栽桝を設ける位置は、外構デザイン全体のバランスを大きく左右します。
特におすすめなのは次のような場所です。

駐車場の一角に設ける
無機質になりやすいコンクリートの駐車場も、植栽桝をひとつ設けるだけで印象が一変します。
車止めのそばやカーポートの柱まわりなどに、シンボルツリーを1本植えるだけでも空間がやわらぎます。
日当たりを考慮し、車の乗り降りに支障のない位置を選ぶのがポイントです。

門柱やアプローチまわりに配置
来客の目に入りやすい場所に植栽桝を設けると、家の“顔”がぐっと華やかになります。
門柱の足元に低木や下草を組み合わせると、ナチュラルな雰囲気を演出できます。
夜間はライトアップすることで、昼とは違う美しさを楽しめます。

建物の角やフェンス沿いに
外構全体のバランスを取るために、建物の角やフェンス沿いに緑を添えるのも効果的です。
硬い印象になりやすい直線的なラインに“やわらぎ”を与え、全体が落ち着いた雰囲気にまとまります。
縁どりデザインを工夫する~素材で印象をコントロールする~
植栽桝は「どんな縁取りにするか」で見た目の印象が大きく変わります。
縁取りにする素材は、「レンガ」「天然石」「ピンコロ石」「枕木」「ウッド」などがあります。
どんな雰囲気にしたいのか、外構スタイルに合わせて選ぶと統一感が出ます。
レンガや自然石で縁取る
あたたかみのある雰囲気を出したい場合におすすめです。
特にナチュラルガーデンや洋風外構によく合い、植栽との相性も抜群です。
花壇のような見た目になり、可愛らしさや手づくり感を演出できます。
コンクリートやピンコロでスッキリまとめる
モダン外構やスタイリッシュなデザインには、シンプルな縁取りがよく合います。
グレーや黒系のピンコロ石で囲うと、植栽の緑がより引き立ちます。
枕木やウッド調素材で自然な印象に
ナチュラルテイストや北欧風の外構には、枕木やウッド調の縁取りがぴったりです。
経年変化も楽しめ、植栽との一体感を生み出します。






植える植物選びのコツ 〜高さや色/バランスを意識する〜
植栽桝はスペースが限られるため、植える植物の選び方も重要です。
以下のポイントを意識すると、より立体的で季節感のある植栽になります。
シンボルツリー+下草の組み合わせ
シンボルツリーを1本中心に植え、その足元に低木やグランドカバーを添えるのが定番です。
高さに変化をつけることで、奥行き感とまとまりが出ます。
(例)
・シマトネリコ+ヒューケラ+ウッドチップ
・オリーブ+セダム+ゴロタ石
・アオダモ+タマリュウ+アヤメ類(球根)
四季を感じる植物を選ぶ
花や葉の色が季節で変化する植物を取り入れると、年間を通して楽しめます。
春は花、夏は緑、秋は紅葉、冬は枝ぶりと、それぞれに違った表情を見せてくれます。








水はけとメンテナンスを忘れずに~美しさを保つコツ~
植栽桝をつくる際には、見た目だけでなく機能性も大切です。
せっかくの植栽が枯れてしまったり、生育状態が悪くては、元も子もありません。
気を付けたいのは以下の点です。
- 底に砕石を敷き、排水性を確保する
- 土は植物に合った客土を使用する
- 周囲の舗装より少し低くして、水が流れ込みやすくする
また、枯れ葉の掃除や下草の刈り込みなど、定期的なお手入れも美観を保つポイントです。
「手間をかけたくない」という方は、常緑樹やメンテナンスが少ない品種を選ぶのもおすすめです。
夜の演出でさらに美しく~昼夜を問わず魅せる~

最近では、照明と植栽桝を組み合わせる外構デザインも人気です。
足元に小さなスポットライトを設置すると、夜の外構がグッと引き締まり、植栽が浮かび上がるように見えます。
昼間とは違う表情を楽しめるのも魅力です。
LEDライトを使えば省エネで長持ち。明るさセンサー付きなら、点灯・消灯も自動で手間がかかりません。
まとめ 〜小さな“緑の枠”が外構を変える〜
植栽桝は、決して大きなスペースでなくても大丈夫。
わずか30cm四方ほどの小さなスペースでも、そこに緑があるだけで、コンクリート一色になりがちな空間がやわらぎ、住まいの印象が明るくなります。
「駐車場の一角にシンボルツリーを」「門まわりを緑でやさしく」など、少しの工夫で外構全体の印象をぐっと引き上げることができます。
植栽桝は、“外構と自然をつなぐ小さな窓”のような存在。
デザインと機能を上手に組み合わせて、自分らしい外構づくりを楽しんでみてください。












この記事の監修は…
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株式会社心エクステリアデザインの営業および設計担当きよです。 植物と樹木造形に惹かれ、植木職人として研鑽を積んだのち、エクステリア業界に参入。
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この記事の執筆は…
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株式会社心エクステリアデザインの事務およびウェブ担当ともです。 マイホームの新築を機に、無関心だったエクステリアに興味を持つ。
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